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Cornes Official Blog

Cornesスタッフからのニュース

Jan 29, 2014

ボディショップ 板金編 

ボディーショップは板金・塗装を行う部門で、横浜サービスセンターと同じ建物内にあり、その存在を知ってはいても、どういう作業をどうやって行っているのかを知る人はそう多くはないのではないでしょうか。
こんにちは。
横浜にあるボディショップのSです。
この写真のような状態で作業中だったり、部品の到着を待っていたりする車両でボディショップはいつも満車状態です。
CIMG1252
これはフロントバンパーとフェンダーが取り外されてわかりにくいですが、マセラティグランツーリズモです。かなり分解されていますが、このくらいはボディショップでは珍しくありません。
もっと大きなダメージがあったり、分解されている場合も少なくありません。それを修復していくのがボディショップの仕事です。
では板金・塗装と分かれているお仕事について、今回は板金屋さんたちのお仕事の一端を簡単ですがご紹介いたしましょう。
一般的に国産車のボディパーツ、例えばバンパーはモデルと車台番号、カラーを指定してパーツオーダーすると、塗装済のバンパーが工場に届き、交換して作業終了です。
しかし弊社取扱車はすべて塗装前の無垢の状態で届けられます。
日本のクルマの場合は古いバンパーを取り外し、新品バンパーをパコンッ、パコンッと取り付けて、はい終了、となるようですが、輸入車はそうはいきません。ダメージのあるバンパーをはずして、届いた新品のバンパーを無垢の状態でクルマに一旦取り付けます。『仮付け』と呼んだりする作業です。
【写真はフェラーリ・カリフォルニアのリヤバンパーとトランクフードの借付けを行っているところです。ご覧のように塗装前の状態で車両の合わせて細部を加工、調整していきます。】
 P1180333
【さらに別の例、ロールスロイス・ファントムのフロント右フェンダーを交換する前に仮付けを行っています。やはり同様にペイントされていません。】
P1180246
各メーカーとも、バンパーの形状は新品でも細部の形状や仕上がりに微妙なズレやバリがあったりして、そのままの状態では完全には取り付けられません。ましてそのまま塗装してしまったら取付ける段階でどうしようもなくなってしまいます。
そこで板金担当のメカニックの登場!
【これはフェラーリ360モデナのリヤバンパー交換で、仮付け作業中です。】
CIMG1253
ここには4人の練達の板金屋さんたちが日夜作業を行っています。
細かなズレやバリを取り除き、表面にキズや凹凸があれば熟練のワザで仕上げていきます。
(仕上げていく過程についてはすべて説明するとたいへんな長文になるので割愛いたします。とにかくあるとあらゆるワザ、道具を使います。)
そして一旦は完全に取り付けられた状態にした後、再び取り外して塗装担当者に作業を送るのです。
と、これはボディーショップの板金屋さんたちが日々行っている作業の一例として、もうほんとうに本当の、ごく一部で、1日24時間のうちの0.2秒くらいな感じです。
しかしここまでの作業ができるようになるまでには、何年もの修行が必要なのです。

 『大至急で完成を!』とよくお願いされるのですが、板金・塗装の作業は、一般の故障修理作業と異なり、原因を突き止めて部品を交換する、といった性質の作業ではないので、一定の時間がかならず必要であり、急いで仕上げるということのできない作業です。できるとすれば、順番を割り込むことくらいでしょうか。
どうぞそこのところを何卒ご理解いただけますよう、お願いをいたします。
【長期作業中のDINO 246GT。これもボディショップのマエストロが職人技でレストア中です。
仕上がりが楽しみですね♪♪】
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などとエラそうに書いている私も実は板金・塗装の素人で詳しくはよくわかりません!
ただ、そんな自分でもここでいっしょにお仕事をさせてもらってわかったことがあります。
そう、それは・・・。
この作業は、彼らにしかできません!
Jan 29, 2014