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Cornesスタッフからのニュース

Mar 18, 2016

Miura, Miura, Miura !! (今年はMiura生誕50周年です。)

こんにちわ。JPHです。

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ランボルギーニMiura。

Miuras on display at Amelia Island

 

名車と言われる車は、実は見方によっては、星の数ほどあるかもしれませんが、誰もが認める、世界で最も美しい車となると、一握りのモデルに絞られるでしょう。

その1台に数えられるのが、1966年3月のジュネーブショーで鮮烈にデビューを飾った、ランボルギーニMiuraです。

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今年、2016年はMiuraの生誕50周年に当たります。

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かのジャンニ・アニェッリが、このショーでランボルギーニのブースに訪れた際に、「これが未来だ」と言ったそうです。以降、Miuraは以後すべてのスポーツカーの概念を変えたと言っても良いでしょう。

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このMiuraは、1968年にフェラーリが365GTB4デイトナで反撃に出るまでは、275GTBの直接のライバルとして性能面でも拮抗していたと聞いていますが、シャシー設計はそれぞれ違った思想のもとに構築されていました。つまりエンジンの配置が全く異なるのですが、この時期はそれぞれメーカーの思惑が、象徴的に車の構造に現れた結果とも言えますね。

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Miuraは大きなV12気筒エンジンを、出来るだけ小さいボディに載せ、且つ、重量を車体中央部分に収めるために、横置き配置にした革新的なアイディアでしたが、当時のスポーツカーのレイアウトの常識を大きく覆したものであり、先進的な運動性能を与えておきながら、車体のデザインは圧倒的に美しいという、相反する要素を具現化した、奇跡のような車と言っても良いでしょう。

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当時、エンツォ・フェラーリは、ロードカーをミッドエンジンとする事には消極的で、1973年の365GT4BBでミッドシップレイアウトをしぶしぶ採用しますが、その頃には、ランボルギーニはもっと斬新なカウンタックを開発しており、この両メーカーの次世代モデルでも、ライバルの一歩先を行く革新性をランボルギーニは発揮していたのです。

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つまり、この時期は「スポーツカー」といういろいろな概念が、技術革新や試行錯誤によって、「スーパーカー」に移行しつつあった時期だと言えるかもしれませんね。

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さて話は戻って、上述の1966年のジュネーブショーで展示されたMiuraですが、このほど、ランボルギーニの公式レストレーション部門である、「Polo Storico」にて、完全な修復が完了したことが発表されました。

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こんな艶のあるグリーン (Verde Metallizata) が、第一号車だったのですね。

能書きはここまでで、後はこの美しいボディをご鑑賞ください。

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嗚呼、素晴らしい、、、、、。

Miura_Visuale Trequarti Miura_Profilo Aperta Miura_PoloStorico Miura_Interni The 'Original' Miura SV of Geneva 1971 Restored

先日、1971年式 Miura SVオーナーの方と、この件についてお話をしたのですが、その方のMiura SVは、動態保存を重視し、フルオリジナルに拘った状態ですが、このレストレーションされたMiuraは、すべてが「新品」になっており、特に見た目が一番感じられる、内装に関しては、新車と見まがう仕上げになっている点に、少し違和感があると仰っていたのが印象的でした。

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確かに、フェラーリの同様なプログラム、「クラシケ」でも、フルオリジナルに拘るのは全く同じですが、見た目の経年変化に関しては、その状態をキープする事が多いようですね。

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勿論、すべて「新品」にするオーダーもありますが、過ぎ去った時間を感じるというのもクラシックカーの醍醐味。

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どちらの論理も正しいですが、すべてきちんと動くようにするというのが、大事な事だと思います。

その上で仕上げ段階で、最後の愛情をどこに注ぐかを考えるのが、オーナーの特権と言ったところでしょうか。

A Red Miura parades at the Concours d'Elegance

これから、様々な国で、Miuraの50周年を祝うイベントが開かれるようです。

 

イタリア本国のイベントは6月頃との事。

楽しみですねー。

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ではでは。

 

 

Mar 18, 2016